連合神奈川ピースウィーク

2025 連合神奈川ピースウィーク

ビジョン

私たち連合神奈川は 8月6日(広島への原爆投下の日)と、8月9日(長崎への原爆投下の日) 軸としたゾーンを「ピースウィーク」として、県内すべての首長が加盟している「平和首長会議(国連登録NGO)」が提唱する持続可能な世界に向けた平和的な変革のためのビジョン-都市による軍縮と人類共通の安全保障に向けた平和構築-を支持し 県内各地で街頭行動を行っています。

取り組みは各地域で

地域の取り組みは、以下よりそれぞれのホームページをご覧ください。
日付は実施予定日です。

2025 連合神奈川ピースウィーク

なくならない核の脅威

広島と長崎に人類史上初めて原子爆弾が投下されてから、今年で80年。核兵器は、一瞬で無差別に罪もない一般市民の命を奪い、長期にわたり人々の健康と暮らしを脅かし続ける非人道的な兵器です。

にもかかわらず、現在も世界には約12,500発の核兵器が存在しています。アメリカ、ロシア、イギリス、フランス、中国の5つの核兵器国(NPT上の核保有国)に加え、インド、パキスタン、北朝鮮、イスラエルといった実質的な保有国を含め、合計9か国が核兵器を保有しています。

2023年5月19日に被爆地・広島で開催されたG7サミットでは、「核軍縮に関する広島ビジョン」が発出され、「世界の核兵器数の減少を後退させてはならない」と強調されました。

確かに、核弾頭の総数は冷戦後一貫して減少傾向にあります。しかし、実際には核兵器の「現役配備数」は増加しており、即時使用可能な核弾頭はおよそ9,600発と推定されています。さらに、軍用任務から退役した核弾頭も保管されており、再利用の可能性が完全には否定できない状況です。いつでも発射可能な「作戦配備核」や貯蔵されている「作戦外貯蔵核」を含み、世界の安全を脅かし続けています。

2025年1月、「終末時計」が、核使用の恐れや気候変動の進行、人工知能(AI)の兵器利用などのリスクの増大を理由に、昨年より1秒進み、「残り89秒」という1947年の終末時計公表以来、残り時間が最も短くなりました。これは、米国の「原子科学者会報(BAS)」が「人類最後の日」を想定して残り時間を概念的に示すもので、現在の世界がかつてないほど危機的な状況にあることを意味しています。

揺らぐ核抑止と安全保障

1994年、「ブダペスト覚書」により核兵器を放棄したウクライナは、2022年からのロシアによる軍事侵攻に直面しました。これはNPT体制の信頼性を大きく損なうものであり、「核を手放すべきではなかった」とする声がウクライナ国内で上がるなど、核抑止論の再浮上につながっています。

また、2024年5月14日、米エネルギー省の国家核安全保障局(NNSA)は、ネバダ核実験場で未臨界核実験を実施し、これにより広島の「地球平和監視時計」はリセットされました。こうした核開発の継続は、国際的な軍縮の流れに逆行するものです。

 

核のない世界をめざして

ウクライナ戦争は、非人道的大惨事であり、ロシアによる核兵器使用の脅威は、核兵器が存在する限り、それは使用可能であり、人類の生存に最大の危機をもたらすものであることを改めて浮き彫りにし、核兵器の存在そのものが世界の安全に対する脅威であることを国際社会に痛感させました。

2017年に採択された核兵器禁止条約(TPNW)は、20256月現在で94の国と地域が署名、73の国と地域が批准しています。202411月、TPNWの第3回締約国会議が国連欧州本部で開催され、「核による威嚇は国際法違反であり、世界の平和と安全を損なう」との強い政治宣言が再び採択されました。

連合は、来年20253月に予定されている次回の締約国会議に向けて、国際社会が対話を継続し、「核兵器のない世界」が少しでも現実に近づくことを強く望んでいます。今こそ、「核兵器は市民を傷つけるものであり、その存在意義はない」との認識を共有し、世界全体がその廃絶に向けて協調すべき時です。人類が核兵器によって人質にされている世界に代わる世界、核兵器のない国際安全保障への扉を開かなくてはなりません。

私たちの取り組み

「核のない世界」を目指し取り組みを進めている「平和首長会議」は、日本政府に対し核兵器禁止条約への署名・批准、もしくは締約国会議へのオブザーバー参加を強く求め続けています。

私たち連合は、「核兵器廃絶による世界の恒久平和の実現」をめざし、毎年8月に広島・長崎で実施している平和行動をはじめ、原水禁、KAKKINとの連携による「核兵器廃絶1000万署名」などに取り組んでいます。この「1000万署名」は、2026年に開催予定のNPT(核兵器不拡散条約)再検討会議に向けて、すべての核兵器の廃絶を求める市民の声を国内外に届けるための重要な取り組みです。今後もあらゆる機会をとらえ、核兵器の廃絶に向けた国際社会の協調した行動を求め、関係団体と連携し、地域や職場で声を広げています。

また、高校生平和大使や高校生一万人署名活動のメンバーとともに、軍縮会議が開かれる国連欧州本部(スイス・ジュネーブ)へ核兵器廃絶を求める署名を集めています。高校生平和大使は国連で「ヒロシマ・ナガサキ・ピース・メッセンジャー」として認知され、核兵器の廃絶に向けた国際社会の協調した行動を求め、関係団体と連携し、幅広い世論喚起に取り組んでいます。高校生平和大使は、1998年のインド/パキスタンの核実験を止めようと、高校生が国連に派遣されたことから始まりました。彼らは2018年からノーベル平和賞の候補にも推薦されており、その平和への情熱と行動力は、私たち大人世代にとっても大きな励みとなっています。

さらに、被爆者の声を国内外に届け続けてきた「被団協(日本原水爆被害者団体協議会)」の長年の活動は、核兵器の非人道性を訴える上で国際的にも高く評価され、2024年ノーベル平和賞を受賞しました。被団協の活動は、被爆の実相を伝え、核兵器廃絶に対する道義的な基盤を築いてきたものであり、私たちは、被団協が伝える被爆の実相と、核廃絶にかける思いを次世代につないでいく責任があります。

私たち一人ひとりが平和を願い、行動を起こすことで、世界を変える力になります。ともに地球上に核兵器が一つもない、平和な未来を築きましょう。

「連合神奈川 ピースウィーク」チラシ

「連合神奈川 ピースウィーク」チラシのダウンロードは下記よりお願いいたします。(2025年版は現在作成中です)

過去の連合神奈川ピースウィーク

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