2019春季生活闘争方針その2 (抜粋)

連合本部は、2019春季生活闘争第1回中央闘争委員会(12/20)、第2回中央闘争委員会(1/18)を開催し、2019春季生活闘争の今後の進め方について協議し、以下の通り確認されました。本確認内容を踏まえ、連合神奈川としての主な諸行動を示し、取り組んでいくことにします。

 1.第1回中央闘争委員会 確認事項(要旨)

1.構成組織における 2019 闘争体制の確立

構成組織は、「経済の自律的成長」「社会の持続性」の実現をめざし、すべての働く者の賃金の「底上げ・底支え」「格差是正」による継続した所得の向上と、「すべての労働者の立場にたった働き方」の実現を同時に推し進めるという 2019 春季生活闘争方針の主旨に沿って、それぞれ闘争方針と闘争体制を確立していく。

2.共闘連絡会議の開催

部門別共闘連絡会議は参加構成組織の要求内容を把握した上で適宜会議を開 催し、より主体的な闘争を進めるために、非正規労働者も含めた賃金引上げと働き方の見直し、および中小組合への支援状況などについての情報交換と情報開示 を進めていく。単組の要求策定に資するよう、「中核組合」の確認および各回答ゾーン(7.参照)で回答を引き出す組合の設定と、「中核組合の賃金カーブ維 持分・賃金水準」および「代表銘柄・中堅銘柄」の開示をいずれも 1 月中に行えるよう準備を進める(詳細別途周知)。

3.「底上げ・底支え」「格差是正」の取り組み

2019 春季生活闘争において実現をめざす重要な目標である様々な格差(企業 規模間、雇用形態間、男女間など)の是正をめざし、実効性ある取り組みを行う ための準備を進めていく。 構成組織においては、すべての労働者の賃金を「働きの価値に見合った水準」へと引き上げて行くために、賃金の「上げ幅」のみならず「賃金水準」を追求す る闘争を強化し、それぞれの産業ごとに個別銘柄の「最低到達水準」「到達目標 水準」を明示し、社会的な共有に努める。とりわけ、「最低到達水準」確保に向 けた点検を行う。 地方連合会は、連合リビングウェイジにもとづく「最低到達水準」および地域 ミニマム運動にもとづく「地域の職種別賃金相場」を広く開示し、地場の賃金相 場の社会的波及を進める。

4.職場点検活動の実施

単組は、「2019 春季生活闘争 職場点検チェックリスト」も用いながら職場点検活動を行い、法律・ 労働協約の遵守や安全問題への対応を徹底させ、公正なワークルールの確立をめ ざす。 とりわけ、2019 春季生活闘争方針を踏まえ、36 協定の点検や年次有給休暇の 取得促進などによる長時間労働是正、雇用形態間の不合理な労働条件の点検・改 善および無期転換ルールの周知や転換促進等非正規労働者のワークルール、男女 平等の促進などに取り組むこととする。

5.社会対話の促進

連合本部は経団連とのトップ懇談会等、経済団体との協議を通じて労働側の主 張を明確にしていくとともに、「クラシノソコアゲ応援団! RENGOキャンペーン」第 4 弾と連動し広く社会に向けてアピールする。 地方連合会は、開かれた春季生活闘争の実現に向けて地域のあらゆる関係者との連携をはかるべく、地域活性化や人財確保など地域の課題をテーマとした「地域フォーラム」を開催するべく、実施に向けた諸調整を促進する。

6.組織拡大の取り組み

構成組織は春季生活闘争の中で、同じ職場で働くパート・有期契約などの非正規労働者の組織化と、子会社・関連会社、取引先企業などにおける集団的労使関係の構築に取り組む。

 

2.第2回中央闘争委員会 確認事項(要旨)

1.2月末までの要求提出と回答引き出しに向けた交渉配置

構成組織・単組は2月末までの要求提出と、可能な限り第1先行組合回答ゾーン(3月11日~15日ヤマ場:3月13日)で回答を引き出すべく、準備と交渉配置を進める。部門別共闘連絡会議における情報共有を通じて、中核組合を中心とした回答の集中化を進め、月例賃金引き上げのすそ野の拡大に努める。

2.共闘連絡会議の取り組み

部門別共闘連絡会議はそれぞれ会議を開催し、非正規労働者を含むすべての労働者の賃金引き上げ、働き方の見直し、中小組合への支援状況等、各構成組織の取り組みについて情報交換を行い、労使交渉における争点や情勢についての共通認識を深める。また、共闘連絡会議ごとに要求内容をまとめ、随時公表していく。

3.長時間労働是正に向けた取り組み

「働き方改革関連法」の成立(2018年6月29日)により、労働基準法改正に基づく時間外労働の上限規制が4月1日から段階的に導入される(大企業は本年4月1日、中小企業は2020年4月1日)のに備え、構成組織は、36協定の点検、労働時間管理・適正把握の徹底、事業場外みなしおよび裁量労働制の適正運用に向けた点検を行うよう指導する。

4.中小組合の社会横断的水準確保の取り組み

(1)構成組織の取り組み

構成組織は、中小組合の賃金の底上げ・格差是正と社会横断的水準確保に向けて、要求・交渉状況の情報共有をはかる。中小組合が根拠を明確にして要求し、獲得した賃金改定原資の各賃金項目への配分等に積極的に関与するなど、より主体的な取り組みを進められるよう、運動展開や交渉支援体制を整備する。同時に、中小組合の多くが地方に所在することを踏まえ、地方連合会が設置する「共闘連絡会議」に積極的に参加し、地域における賃金相場形成と波及に役割を果たすよう指導する。

(2)地方連合会の対応

①共闘連絡会議の設置

地場共闘の強化に向けて県単位の「共闘連絡会議」を設置する。既存の協議体の参加組織拡大などによりその機能を代替することも可とする。なお、設置した機関の名称と開催要領の大綱について本部に報告する。

②取り組み状況の報告

地方連合会は、地場共闘に参加する組合から取り組み内容・状況の報告を受け、闘争推進の情報共有をはかる。同時に、連合本部に対しても随時その内容を報告する。

③春季生活闘争を通じた組織拡大

2019春季生活闘争は、未組織労働者も含めたすべての働く者の処遇改善の闘いと位置づけている。交渉期間の前後を通じ組織拡大、組織強化・点検活動を進めるとともに、未組織・未加盟組合への情報提供、相談対応を積極的に進める。「クラシノソコアゲ応援団! RENGOキャンペーン」第4弾との連動をはかりながら、街宣活動など「目に見える連合」をアピールしつつ、組織拡大の運動に寄与させていく。

④地場における賃金の相場観を高める取り組み

都道府県別連合リビングウェイジにもとづく「最低到達水準」や地域ミニマム運動で集約した加盟組合賃金水準の特性値を公表し、地場における賃金の相場観を高める運動を進めていく。

5.非正規労働者の労働条件改善に向けた取り組み

(1)職場における均等待遇実現に向けた取り組み

「働き方改革関連法」が2018年6月29日に成立し、いわゆる「同一労働同一賃金(職場における雇用形態間の不合理な処遇の差の是正)」部分は、2020年以降段階的(大企業は2020年4月1日から、中小企業は2021年4月1日)に施行される。構成組織は、パート・有期で働く労働者の労働諸条件の点検および必要な場合は待遇差の是正に向けて労使協議を進めるよう指導する。

(2)社会的な波及と組織拡大をめざした取り組み

労働組合のない職場で働く労働者も含めた社会的賃金相場の形成をめざし、代表銘柄・中堅銘柄や都道府県別産業特性値および短時間労働者時給など各種データを積極的に開示し、賃金水準の相場観醸成に努める。同時に、「職場から始めよう運動」を積極的に展開し組織拡大をめざす。

6.最低賃金の取り組み

労使交渉の機会がなく、自らの労働条件の決定にほとんど関与することができない多くの未組織労働者への波及を強く意識し、社会の不安定化に歯止めをかけ、「働くことを軸とする安心社会」を実現するため、法定最低賃金の引き上げに連合全体で取り組む。

 

3. 連合神奈川における「2019春季生活闘争」今後の主な取り組み

(1)中小支援センターの取り組み

①2月初旬より中小労組春闘オルグを開始する。

②2019中小学習会開催

日 時  2019年2月21日(木)18時30分~19時30分

場 所   ワークピア横浜「かもめ」 規模 60名

演 題  働き方改革関連法と36協定の締結に伴う実務的な内容について(仮題)

講 師  【第1部】神奈川労働局 福田 課長

【第2部】JAM 川野 副書記長

③まちかど労働相談の実施

「まちかど労働相談」を5月18日(土)、6月15日(土)、10月14日(月)、11月17日(日)13時~新都市プラザ(横浜そごう前)にて開催していくことにします。

(4)春闘決起集会の開催

①連合神奈川 2019春季生活闘争総決起集会

日 時   2019年3月7日(木)18時30分~

場 所     関内ホール  規模  1,200名

(5)要求内容・交渉状況の把握

構成組織の要求内容・交渉状況・回答内容を適宜把握し、中小労組・連合ユニオン神奈川・神友連の交渉に役立てていくことにします。

以上