小田原・足柄地域連合は2025年11月21日に、第35回定期総会を開催しました。
冒頭、山口議長より、1年間を振り返り、小田原・足柄地域連合では、各構成産別・単組をはじめ、多くの組合員の皆様方に、ご理解とご協力を頂きながら「政策・制度要求と提言」の実現や、組織強化・拡大、そして地域における課題等、取り組みを進めてまいりました。また、小田原・足柄地域労福協をはじめとする各労働福祉団体と連携し、福祉・体育活動等にも取り組み、労働者・生活者の社会福祉の向上に努めることで、地域における労働組合としての役割を図ってまいりました。
連合では、2026春季生活闘争に向けて、「底上げ」「底支え」「格差是正」の取り組み強化をしていくとして、賃上げ分3%以上、定昇相当分(賃金カーブ維持相当分)を含め5%以上としその実現にこだわるとしています。
中小企業には「6%以上」、非正規労働者には「7%程度」の賃上げを目安とし、格差是正と生活の底上げを図るとしております。
食品をはじめ電気・ガスなど物価高騰により、いまだに実質賃金が追い付いていない状況が続いています。各組織におかれましては、2026春闘につきましても、実質賃金が上回るよう労使交渉の強化をお願いします。
また、第27回参議院議員選挙では、私たちが推薦した立憲民主党の牧山ひろえ候補、 国民民主党かごしま彰宏候補が神奈川選挙区で、見事1位2位で当選を果たすことができました。
今回の参議院選挙では、物価高や経済政策等への対応が争点となりましたが、結果は与党の過半数割れとなり、国民の不信感が出た結果でありました。衆参両院で与党が過半数割れをしたことで、連合の政策実現の前進が期待されております。今後は、物価高騰、雇用の不安定化、地域格差の拡大など、私たちが直面する課題は依然として深刻ですが、国民生活の目線に立ち「働くことを軸とする安心社会」の実現に向けて、持続可能な経済・社会実現のために進めて頂けることを期待しております。
また、9月7日に投開票があった松田町長選挙では、連合推薦の現職本山博幸氏が、4期目を果たすことができました。今後も連携させて頂きながら、様々な課題について議論をさせて頂きたいと思っております。
そして、県西地域で働く仲間とともに、総合的な生活条件の向上を目指して、2市8町の首長政策懇談会や連合議員団・友好議員との意見交換を継続し、各行政や関係団体と連携して、地域の人々が「働きやすさ・暮らしやすさ」を実感できる社会づくりに向けて取り組みを進めていきたいと思っております。
最後になりますが、小田原・足柄地域連合では、2市8町で働く仲間と共に、Face to Faceを基本に「顔の見える運動」を継続し、「必ずそばにいる存在」として、地域連合としてのより一層の団結を図ってまいりたいとの挨拶がされました。
来賓の連合神奈川安部副事務局長からは、連合神奈川は11月6日に第37回定期大会を開催し、向こう2年間の運動方針を確認いたしました。連合は2026年1月から中央会費制度に移行するため、産別本部会費に一元化され、連合本部からの還付方式になります。交付金の基準変更により、財政面では約1,500万円の減額となり、大変厳しい財政運営となります。このため、連合神奈川は持続可能な運営体制の確立を目的に、連合運動の「モデルチェンジ・フェーズ3」として組織・財政改革に着手いたします。
主な課題は、大きく6つあり、①単年度赤字から黒字への転換②組織拡大で45万連合神奈川の実現③ジェンダー支流化④地域ブロック体制の導入・地域連合の統廃合⑤副事務局長の地域連合事務局長兼務体制⑥大半の職員があと数年で定年退職を迎えることや交付金減額への対応であります。改革は今から4年間が勝負であり、労福協など、関係組織とも連携しながら、進めて参りたいと考えております。
次に政治についてですが、7月の参議院選挙では猛暑の中、皆様には多大なるご支援・ご協力をいただき、本当にありがとうございました。連合神奈川として推薦した2名の候補はワンツーフィニッシュを飾ることができました。また、松田町長選挙では、僅差ではありましたが、当選を果たすことができました。地域連合の皆様のご支援の賜物だと思います。
少し政局にも触れておきますが、野党間の連携は依然不十分で多党化が進む中で、与野党ともに連立・協力体制の構築が求められています。神奈川では、立民・国民が選挙で一定の成果を上げたものの、単独過半数を得る政党がなく、政治の停滞が続いています。連合としても、従来の立民・国民中心の枠組みにとらわれず、多党化時代にふさわしい、新たな連携のあり方を模索する必要があると思います。連合神奈川は、地域連合との連携を強化し運動を進めていくという力強い挨拶がされました。
そのほかの来賓として、県労福協をはじめ、かながわ労働センター、牧山参議院議員の秘書柴田様、籠島参議院議員、清水小田原市議、笠井大井町議、金崎小田原市議、中野小田原市議、労働福祉団体など多くの皆様に激励のご挨拶をいただきました。
総会の議事では、活動報告、決算報告、活動方針(案)、予算(案)、新役員体制、スローガン、総会宣言の採択など、全てにおいて満場一致で承認されました。今総会で退任されます百瀬副議長をはじめ長谷川幹事など9名の皆様に心より感謝申し上げます。
最後に山口博幸議長の発声により「団結ガンバロ―!」を三唱し閉会しました。