「生まれ、学び、働き、家族をつくり、老いていく」

こうした人生のステージを安心して送れる社会を創ろう!

第28回目の神奈川シニア集会は、連合神奈川構成組織の各産別退職者会、中央労働金庫神奈川県本部に所属する「中央ろうきん友の会」会員、全労済そして各界の来賓を含め314名が参加し3月28日(水)ワークピア横浜で開催しました。シニア集会は2部構成で開催され、第1部が神奈川シニア集会となり、実行委員長として永井シニア連合会長、共催団体から連合神奈川・柏木会長 、神奈川県労福協・市川事務局長から挨拶がありました。

〈基調報告要旨、報告はシニア連合池田事務局長〉

○東日本大震災発生から7年、復興は順調に進んでいるといわれているようでありますが、現実には、まだ避難を余儀なくされている方が全国で7万3千人以上の方がいるということ。時とともに人の記憶は薄れているものであるが、今私たちがなさねばならないのは起こった出来事を忘れないで、そしてその上に立った継続した粘り強い支援を続けることが必要である。

○国内外の政治状況は大きく揺れ動いている。日本は米国一辺倒の外交を進めてきたが、米国の鉄鋼、アルミへの25%の課税はEUや韓国は課税が免除されたにもかかわらず、楽観視していた日本が中国と同様適用除外となった。日本ももう少し主体性を持った対応を願いたいが、今後の成り行きを注視したい。

○安倍政権は、困難な案件に対しては「謙虚に常に国民に対して丁寧に説明をする」と話すものの 森友問題の決済文書改ざん問題などによって、安倍政権の支持率は急落して、先々予断を許さない状況になっている。そのためには、これに立ち向かう野党の結集した力が必要である。

                    〇高齢者にとっての、年金、医療・介護など社会保障制度の改悪は絶対に許すわけにはいかない。

○働き方改革法案については、本来の目的は残業時間に上限を設け長時間労働を是正し、働きやすい労働環境を作り更なる生産性の向上に結び付けることにある。無給の長時間労働につながりかねない「裁量労働制」や「高度プロフェッショナル制度」いわゆる「残業代ゼロ法案」など、いずれも本人の意思によらない働き方によっては労働条件の悪化につながるものである。

○高齢者に関わる課題としては、「骨太方針2015」で、高齢化により増え続ける社会保障関連費の伸びを2018年度まで毎年5,000億円以内に抑えることとし、生活保護費の削減、健康保険、介護保険など利用者負担増が鮮明となっている。特に団塊の世代が全て後期高齢者となる2025年までに、医療、介護などについては在宅を中心としたものに変えつつある。高齢者取り巻く環境は誠に厳しいものであるが、社会保障の充実に向け取り組んでいく必要がある。

○今こそ、私たちは、目的を共有する幅広い市民層と力を合わせ、社会的共感の得られる運動の輪を広げながら、経済優先の政治から高齢者福祉の充実を目指し、国民生活最優先の政治に転換させる取組みを強めて行くことを確認したい。

最後には閉会の挨拶を神奈川シニア連合・臼井副会長が行い、永井実行委員長の音頭により団結頑張ろうを三唱し第1部を終了しました。

第2部は、シニア集会初めての試みとして「交流の広場」と銘打って先ず弦楽演奏を「自治労神奈川県本部・県退職者いちょう会」の弦楽アンサンブル「音楽の杜」11名により、復興支援ソング「花は咲く」など30分間の演奏を聴きました。2組目は「神奈川県退職女性教職員の会」の「県退女合唱団」14名による歌声を聴き終盤には「青い山脈」「故郷」等を参加者全員で歌い、集会を終了しました。