2016春季生活闘争方針-そのⅣ
連合本部は、3月16日の先行組合の回答を受けて、回答状況に関する中央闘争委員長談話が発表されました。本確認を踏まえ、連合神奈川としてもグループ・関連企業はもとより、非正規・未組織労働者を含め、全体への波及効果の増大に取り組んでいくことにします。
1.第5回戦術委員会確認事項(3/14)要旨
(1)2月の要求提出以降、中核組合が重ねてきた交渉は最終局面に差し掛かっている。 経営側は、我々の要求に込めた思いは理解しつつも、コスト論に頑なに固執し、 交渉は非常に厳しい状況にある。
(2)我々は、ヤマ場に向けて以下の点を更に強調していく。 ① 「デフレからの脱却」と「日本経済の好循環実現」に向けて、労使は社会的 責任と役割を果たすことが求められている。そのためには、月例賃金の引き 上げこそが不可欠である。 ② 企業の存続と成長のためには「人への投資」が不可欠である。
(3)すべての組合は、2016春季生活闘争の主旨である「底上げ春闘」を実現させるためにも、「持続性」「月例賃金」「広がり」「底上げ」に繋がる回答を引き出さなければならない。
2.連合中央闘争委員長談話(3/16)要旨
2016春季生活闘争アピール 底上げに向けた今後の取り組みについて
~ 賃上げをすべての働く者へ ~
本日、2016春季生活闘争における最初のヤマ場を迎えた。
今次闘争では、「デフレからの脱却」と「経済の好循環確立」に向け、月例賃金の引き上げにこだわり、賃上げの流れを継続させることを訴えてきた。すべての組合が、労使の社会的使命を果たすべく、厳しい交渉環境の中で賃金の引き上げを求め真摯な交渉を繰り広げた結果、本日、先行組合が月例賃金の引き上げ回答を引き出した。
我々は今次闘争のキーワードを「持続性」「月例賃金」「広がり」「底上げ」と定め、すべての働く者の処遇の「底上げ・底支え」「格差是正」の実現をめざしている。そのためには、本日までに示された回答内容を、続く中堅・中小組合はもとより、未組織を含めたすべての働く者の賃金引き上げに確実に波及させなければならない。第5回戦術委員会確認事項を踏まえ、以下の事項に取り組むことを要請する。
記
(1)先行する組合が引き出した回答内容を賃上げのうねりとしてあまねく波及させるために、交渉中の組合は3月決着に向けて全力を尽くす。また、非正規労働者の雇用の安定と処遇の改善に向けて、正規・非正規の同時決着をめざす。
(2)構成組織は、交渉中の単組に対する訪問オルグなど、要求趣旨に則った回答引き出しに向け全力を尽くす。大手組合は、グループ・関連会社組合の支援を強化する。
(3)地方連合会は、地場共闘のもとで地方構成組織と連携し、中小・地場組合の交渉を支援するとともに、回答内容などの情報共有をタイムリーに行う。加えて、成果を地場における賃金相場の底上げに波及させるため、効果的なアピールや情報提供を行う。
連合は、構成組織、地方連合会、単組との連携を強め、月例賃金引き上げの流れを継続させるべく、波及効果の増大をはかっていく。
3.連合神奈川としての今後の対応
(1)構成組織におけるグループ・関連労組への支援強化
先行組合回答ゾーンにおいて回答を引き出した構成組織は、グループ・関連労組の支援を強化していくことにします。また、中堅・中小集中回答ゾーンに向けて、連合神奈川・各地域連合は、地場共闘のもとで各産別と連携し、中小・地場組合の交渉を支援し、連合神奈川、構成組織、地域連合が重層的かつ総掛かりで強力に交渉を展開していくことにします。
(2)非正規・未組織労働者の全体の底上げを図る
上述した、その成果を非正規・未組織労働者を含め、すべての働く者の「底上げ・底支え」「格差是正」の実現と経済の好循環実現に繋げていくことにします。
また、「クラシノソコアゲキャンペーン」と連動し、「連合の日」の街宣行動において“なんでも労働相談”を宣伝すると共に、「まちかど労働相談」など窓口を拡大することによって、世論喚起を行いつつ、全体の盛り上げに繋げていくことにします。
(3)中小支援センターを中心に取り組みを強化する
中小企業や未加盟の労働組合の取り組み支援のために、引き続き常設委員会である「中小支援センター」を中心に、地場・中小の賃金改善を始め、あらゆる取り組みを強化します。また、連合神奈川の友好組織である「神友連」、連合神奈川傘下の「連合ユニオン神奈川」への春闘オルグを中心に取り組みの支援を強化し、全体の「底上げ・底支え」「格差是正」に繋げていくことにします。
(4)要求内容・交渉状況の把握
構成組織の要求内容・交渉状況・回答内容を適宜把握し、中小労組・連合ユニオン神奈川・神友連の交渉に役立てていくことにします。