連合神奈川は、3月28日(火)の第314回執行委員会において「2017春闘方針そのⅣ」を確認しました。内容は以下の通り。
連合本部においては、3月13日に第5回戦術委員会を開催し、現時点の交渉状況を把握すると共に、ヤマ場における回答引き出しに向けて、粘り強く交渉を追い上げていくことが確認されました。また、3月15日の先行組合の回答を受けて、回答状況に関する中央闘争委員長談話が発表されました。
本確認を踏まえ、連合神奈川としてもグループ・関連企業はもとより、非正規・未組織労働者を含め、全体への波及効果の増大に取り組んでいくことにします。
1.第5回戦術委員会確認事項(3/13)要旨
(1)2月の要求提出以降、中核組合を中心に重ねてきた交渉は15日のヤマ場に向け、最終局面をむかえている。経営側は、我々の要求趣旨を受け止めつつも慎重な姿勢を崩していない。
(2)我々は、ヤマ場に向けて以下の点をさらに強調し、ギリギリまで粘り強く交渉に全力を尽くす。
① 「経済の自律的成長」実現に向けて、労使は社会的責任と役割を果たす事が求められている。そのためには、月例賃金の引き上げこそが不可欠である。
② 企業の存続と成長のためには「人への投資」が不可欠である。
③ 中小企業あるいは非正規雇用で働く労働者の処遇の「底上げ」実現は、喫緊の課題である。
④ 労働時間短縮をはじめとする働き方の見直しは、職場を最も良く知る労使こそが取り組まなければならない。
(3)すべての組合は、「底上げ春闘」を継続させるためにも、「持続性」「月例賃金」「広がり」「底上げ」に繋がる回答を引き出さなければならない。
2.連合中央闘争委員長談話(3/15)要旨
2017春季生活闘争アピール 底上げに向けた今後の取り組みについて
~ 賃上げをすべての働く者へ ~
本日、2017春季生活闘争における最初のヤマ場を迎えた。
今次闘争では、「底上げ春闘2年目」として、月例賃金の引き上げにこだわり、賃上げの流れを継続させることを主張している。経営側は、世界的な政治・経済の不透明感がもたらす先行き懸念や3年連続の賃上げによる賃金水準の上昇、物価水準などを理由に、賃上げに対しては最後まで慎重かつ厳しい態度を取り、交渉は難航した。しかし組合は、「経済の自律的成長」実現に向けた労使の社会的責任や人への投資が企業の存続と成長に寄与することを訴え、賃金の引き上げを求め、粘り強く交渉を行ってきた。結果、本日現在4年連続して賃上げの回答を引き出している。回答水準にばらつきはあるものの、4年間賃上げを積み上げた意義は重いものがある。交渉継続中の組合にエールを送り、また追い風となる成果である。
我々は、すべての働く者の処遇の「底上げ・底支え」「格差是正」の実現をめざしている。そのためには、本日までに示された回答内容を、続く中堅・中小組合はもとより、未組織を含めたすべての働く者の賃金引き上げに確実に波及させなければならない。第5回戦術委員会確認事項を踏まえ、以下の事項に取り組むことを要請する。
記
(1)先行する組合が引き出した回答内容を賃上げのうねりとしてあまねく波及させるために、交渉中の組合は3月決着に向けて全力を尽くす。また、非正規労働者の雇用の安定と処遇の改善に向けて、正規・非正規の同時決着をめざす。
(2)構成組織は、交渉中の単組に対する訪問オルグなど、要求趣旨に沿った回答引き出しに向け全力を尽くす。大手組合は、グループ・関連会社組合の支援を強化する。
(3)地方連合会は、地場共闘のもとで構成組織の地方組織と連携し、中小・地場組合の交渉を支援するとともに、回答内容などの情報共有をタイムリーに行う。加えて、成果を地場における賃金相場の底上げに波及させるため、効果的なアピールや情報提供を行う。
連合は、構成組織、地方連合会、単組との連携を強め、月例賃金引き上げの流れを継続させるべく、波及の強化をはかっていく。
3.連合神奈川としての今後の対応
(1)構成組織におけるグループ・関連労組への支援強化
中堅・中小集中回答ゾーン(3/25~31)に向けて、連合神奈川・各地域連合は、地場共闘のもとで各産別と連携し、中小・地場組合の交渉を支援し、連合神奈川、構成組織、地域連合が重層的かつ総掛かりで強力に交渉を展開していくことにします。
(2)非正規・未組織労働者の全体の底上げを図る
上述した、その成果を非正規・未組織労働者を含め、すべての働く者の「底上げ・底支え」「格差是正」の実現と経済の好循環実現に繋げていくことにします。
また、「クラシノソコアゲキャンペーン」と連動し、「連合の日」の街宣行動において“なんでも労働相談”を宣伝すると共に、「まちかど労働相談」など窓口を拡大することによって、世論喚起を行いつつ、全体の盛り上げに繋げていくことにします。
〔2017春季まちかど労働相談〕
№1 2017年5月13日(土)13時~17時 横浜「新都市プラザ」
№2 〃 6月17日(土) 〃 〃
(3)中小支援センターを中心に取り組みを強化する
中小企業や未加盟の労働組合の取り組み支援のために、引き続き常設委員会である「中小支援センター」を中心に、地場・中小の賃金改善を始め、あらゆる取り組みを強化します。また、連合神奈川の友好組織である「神友連」、連合神奈川傘下の「連合ユニオン神奈川」への春闘オルグを中心に取り組みの支援を強化し、全体の「底上げ・底支え」「格差是正」に繋げていくことにします。
(4)要求内容・交渉状況の把握
構成組織の要求内容・交渉状況・回答内容を適宜把握し、中小労組・連合ユニオン神奈川・神友連の交渉に役立てていくことにします。ついては、1月25日の執行委員会で要請済みである「連合神奈川2017春季生活闘争要求・回答一覧」について、全構成組織における要求と回答内容の報告を要請します。なお、既存の集計表がある場合は、そのまま提出頂くことを可とします。
以 上