4月27日(土)、横浜市みなとみらいの臨港パークにおいて第90回かながわ中央メーデーが6,700人が参加し開催された。今年のメーデーは、90回目という節目のメーデーを迎え、改めてメーデーの原点を再認識するとともに、労働者の地位と労働条件の向上、民主主義の発展、恒久平和の希求に貢献していくことをめざし

 

「すべての働く仲間の連帯で、格差をなくし、平和を守り、

                     笑顔あふれる未来をつくろう!」

をメインスローガンに様々なイベントが催された。

さらに、労働福祉団体をはじめとする諸団体との連携を強化し、2年目となる「フードドライブ」や5年目となる「タオル一本運動」などの新たな社会貢献活動を行った。

式典冒頭で柏木実行委員長(連合神奈川会長)は、「①メーデーは今でいうディーセントワークを求めてきた歴史があること。②働き方改革の実情を点検し、良い部分は波及させること。③我が国は民主主義の様々な危機のど真ん中にあること。私たち働く者・生活者はそこを看過するわけにはいかない。すべての働く者の連帯で、「クラシノソコアゲ」と、それを通じて未来への責任を果たさなければならない」と歴史、働き方、民主主義3点を中心に挨拶した。また、広い会場では、今年初めての「スタンプラリー」、「愛のカンパ」数多くのバザール、大道芸、ふれあい動物園など多彩なイベントで盛り上がった。

第90回かながわ中央メーデー宣言

本日、私たちは第90回となる、かながわ中央メーデーを開催した。

東日本本大震災から8年、熊本県を中心とする九州地震から3年が経過した。私たちは、今後も国内各地の被災地における真の復興と再生に向けて、被災者に寄り添いつつ、雇用と生活の再建に取り組んでいく。そして、厳しい教訓を胸に、あらためて自助と共助の備えが大切であることを訴え続けなければならない。

 

いま、国際社会に目を向けると、米朝関係や米中貿易など、東アジアにおける新たな緊張の高まりが、日本を巻き込みながら様々な影響を及ぼしつつある。

東アジア地域の安定と、核兵器の廃絶をはじめとした国際恒久平和の実現は、国連が提唱し、私たちも政策提言のプラットフォームとしている、「持続可能な開発目標(SDGs)」の達成に向けた重要な取り組みである。引き続き、貧困や格差のない、平和で安心して暮らすことができる社会の実現をめざしていく。

今月から施行された、働き方改革関連法についても、長時間労働の是正や同一価値労働同一賃金の確実な実現など、真に、全ての働く者の立場に立った改革とするよう、全力で取り組みを続ける。

また、2019春季生活闘争を通じて、賃金の「底上げ・底支え」「格差是正」に向けた取り組みを進展させるとともに、子ども子育て、年金、医療・介護の問題、社会的セーフティーネットを含んだ、安心・安全の社会保障制度を確立させるため、私たちも職場の声を結集し、その実現に歩みを進める。

1886年アメリカのシカゴで起きた8時間労働を求めたゼネストとデモが、メーデーの起源と言われており、日本においても、紆余曲折を経ながら、メーデーの歴史は脈々と引き継がれてきた。

そして、本日、私たちは第90回かながわ中央メーデーに、性別や世代、働き方の違いや組織の違い、障がいの有無などの違いを乗り越えた、志を同じくするすべての仲間が結集した。

私たちはメーデーの起源を心に刻み、職場で、地域で、社会で連帯を強化し、人権を守り、あらゆる差別のない「尊厳ある生活と働き方」の確立と「働くことを軸とする安心社会の実現」に向けて力強く行動することを確認し、ここに宣言する。

2019年4月27日

第90回かながわ中央メーデー