日本労働組合総連合会神奈川県連合会
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 2016年度に向けた政策・制度要求と提言(重点政策)        
 
 経済・産業政策 

◇背景と考え方

中小企業政策は、雇用政策と密接不可分にあることを認識する必要がある。既に特徴的な技術を持っている、あるいは技術開発に努力しているが経営資源が不足している中小企業に対し、金融面や技術開発、保有技術の保護、公正な取引慣行の確立等の支援策強化が求められている。また、ものづくりと産業技術力を重視した経済にするため、それを担う人材の育成を充実させるとともに基盤技術の振興、技能・技術の継承、技能・技術者の社会的評価システムの確立、技術教育の充実等を確立しなければならない。
また、超少子高齢社会において、今後の労働力人口の減少が見込まれる中、中小企業の人材不足や若者の流出は喫緊の課題である。中小企業が安定して人材を確保するため、また長く働き続けることができるように、年金・退職金制度のあり方や、自己啓発、育児・介護休業制度の充実など、福利厚生面の充実が必要である。

神奈川県内では、2013年に「さがみロボット産業特区」が認定され、生活支援ロボットの実用化や普及を促進するとともに、関連する企業の集積を進めている。また昨年には「健康・未病産業と最先端医療関連産業の創出による経済成長プラン〜ヘルスケア・ニューフロンティアの実現に向けて〜」を掲げて、神奈川県全域が国家戦略特区となり、各種の波及効果が期待されるが行政の計画検討にあたっては県全域への支援が重要となる。
高齢社会をむかえ、従来からの医療ニーズに加えて、「未病」の段階で対策を行う健康維持に関する取り組みが必要であり、最先端医療・介護関連産業や健康・未病産業の創出など新たな市場・産業と雇用の創出につなげ、また雇用の拡大に伴う住居・交通・飲食など関連産業への波及効果を引き出す施策の推進を求めていく必要がある。

さがみ縦貫道路の全面開通等のインフラ整備が進むことで、関東圏内外からより多くの観光客が訪れると期待されている。観光立県かながわをめざし観光客のさらなる誘致に向け、地域と一体となり、地域資源を活用した各種プロモーションを展開していく事が必要である。
また、2010年のIOC(国際オリンピック委員会)とWHO(世界保健機関)との合意によるオリンピック開催国での受動喫煙防止法が施工されており、東京オリンピックの開催に伴い海外から多くの観光客が見込まれることから、神奈川県においては、一部に努力義務があるものの日本国内で先行し、公共施設における受動喫煙防止条例を施行した経過がある。しかし見直しが検討された際に、数多くの人が出入りする「公共的施設」への規制は見送られている。未病産業の創出に向けた取り組みを進める神奈川県としては、改めて受動喫煙防止への先進的な取り組みが必要である。

◇重点政策

1.中小企業の自立した事業基盤の確立、活性化支援に必要な施策を拡充し生産性向上を図るとともに以下の観点で支援の強化を図ること。
(1)中小企業からの相談等に対するワンストップサービス化など中小企業支援センターの更なる充実を図ること。
(2)中小企業に対し、業務効率化による生産性の向上や、求人時における効果的な企業PRが可能となるように、ICTの利活用を促進するための支援をはかること。
(3)原材料費の高騰など仕入れ価格の上昇で大きな影響を受けている中小企業に対して、状況の把握を行い、適正な取引価格が形成されるように、取引企業への理解活動と県民・市民への周知活動を行うこと。
(補強)

2.ものづくりの重要性を認識し、工業系高等学校への技術実習指導や中小企業における技術・技能伝承に対する技能者派遣事業や技術・技能認定制度などへの支援を強化すること。また若者を中心とした技術・技能の習得支援を通じ、ものづくり人材の育成を図ること。
(補強)

3.現在進められている、県全域が区域として指定された国家戦略特区の展開にあたっては、見込まれる地域の雇用規模を把握し、あわせて必要となる周辺環境整備として商業と居住地、交通インフラの拡充整備を進めること。
(継続)

4.神奈川県を魅力ある観光地とするために、国内外から訪れる観光客が求める情報発信を強化すること。また観光地域の企業や住民の意見を十分に取り入れ、地域からの情報発信に対する支援を強化すること。
また、海外からの観光客に対応する多言語による案内情報の整備、ICTを活用した地域観光情報の発信を図ること。
(将来を見据えた政策)

5.「神奈川県公共的施設における受動喫煙防止条例」の見直し検討においては、条例内容や健康影響に関する普及啓発、特に喫煙者のマナー向上や、未成年者の健康影響に関する普及啓発を充実させるとされた。
今後はオリンピック開催国として受動喫煙防止法等の制定が想定されることもあり、先進的に条例制定している自治体として次回条例見直し時には設備やスペース上から対策が困難とされている特例施設の中小事業者が抱える課題解決に向け、公的支援を含めた、総合的な対策を検討すること。
(新規)
 
雇用・労働政策

◇背景と考え方

若者を取り巻く雇用環境は依然厳しい状況が続いている。学校卒業後に初めて就いた仕事が非正規雇用である割合は増加し、約4 割となっている。また、若者の完全失業率は15〜24 歳で6.9%、25〜34 歳で5.3%と今もなお高い水準であり、ニート(若年無業者)も60 万人と横ばいで推移している。2015 年1 月、労働政策審議会は若者の雇用対策の充実について報告をとりまとめた。今後は、勤労青少年福祉法を改正した「青少年の雇用の促進等に関する法律」案が国会に提出される。すべての若者への良質な雇用・就労機会の実現に向けて、実効性のある法的整備が必要である。

障がい者雇用については、法定雇用率が2013 年4 月に引き上げられたが、民間企業では1.82%と法定雇用率(2.0%)に近づき、公的機関では国2.44%、都道府県2.57%、市町村2.38%といずれも法定雇用率(2.3%)を上回っている。日本が国連「障害者権利条約」を批准し2014 年2 月より効力を発したことや、「改正障害者雇用促進法」が2013 年6 月に成立し、差別禁止と合理的配慮の提供義務が2016 年4 月に、精神障がい者を雇用義務制度の対象とすることが2018 年4 月に施行されるなど、障がい者の雇用促進に向けた環境整備が集中的に進められている。神奈川県においては民間企業が1.75%と平均より低く推移していることから引き続き障がい者の就労支援の拡充・職域拡大をはかる必要がある。

神奈川労働局で昨年11月に実施した「過重労働解消キャンペーン」において、長時間の過重労働による過労死等に関する労災請求のあった事業所や、若者の「使い捨て」が疑われる事業所など、労働基準関係法令の違反が疑われる事業所に集中的に重点監督が実施され、実施事業所111事業所のうち、約半数にあたる52事業所で違法な時間外労働などの労働基準関係法令違反をあった。対象の事業所へ是正・改善に向けた指導はと併せ、厚生労働省通達等の企業への周知徹底が改めて必要である。

政府は、産業競争力会議で決定された「成長戦略進化のための今後の検討方針」に基づき、総理主導で女性が輝く社会をめざして、社会全体で女性の活躍を応援する気運を醸成すると掲げている。「日本再興戦略改訂2014」および「すべての女性が輝く政策パッケージ」の中で各施策について列挙し、日本の少子高齢化による人口減少を、女性のさらなる活躍を持って対応し、経済成長を実現するとしている。そのため、従来からの政府方針である「2020 年に指導的地位に占める女性の割合30%」を踏襲しながら、目標に向けた更なる取組を進めるため、女性の活躍推進に関する新法制定などを通じた、ポジティブアクション促進を打ち出している。

◇重点政策

1.若者と未就業者への更なる就職支援施策の拡充として、「かながわ若者就職支援センター」による雇用のミスマッチの解消や個別支援の取り組みを強化し、新しい取り組みである「かながわしごと支援センター(仮称)」との連携により更なる強化を進めること。
(将来を見据えた政策)

2.県内関係機関の努力により障がい者の雇用率と就職件数が増えていることを評価する。今後は「障害者就労相談センター」を中心に更に多くの企業において障がい者が継続して働くことのできる環境(差別禁止と合理的配慮の提供)を整え、法定雇用率の達成に向けた取り組みを進めること。
(補強)
3.女性が活躍できる社会をめざし、県において進めている「神奈川なでしこブランド」等の施策の推進や、女性の就業・起業・就業継続支援に関わる機会を増やす施策とあわせて、男女共に働き方全般(時短や休み方等)を見直すことで、ワーク・ライフ・バランス施策を推進すること。
(将来を見据えた政策)

4.労働基準関係法令の違反件数は、高い数値で推移しており、社会的な問題として取り上げられている。労働基準関係法令は労働者の健康と安全へ直接影響を及ぼすことから、各事業所・職場で確実に順守されるように労働基準監督署による定期・重点監督とあわせて、各行政においても厚生労働省通達等の企業への周知徹底をはかること。
また、神奈川「働き方改革」における取り組みを進め、各自治体で行う広報活動や説明会、相談体制の更なる強化をはかること。
(補強)
  
福祉・社会保障政策 
 
◇背景と考え方

2015 年の改正介護保険法においては、要支援1、2の高齢者に提供されていた訪問介護と通所介護が各自治体における介護予防・日常生活支援総合事業へと移行することが決定している。自治体の財政状況によってサービスの水準に格差が生じ、十分な支援が受けられなくなる恐れがある。また、介護従事者の確保施策の一環としてボランティアの活用が明言されているが、従来の労働者との線引きが不明確であり、介護労働者全体の処遇改善における妨げとなりかねない。

連合が2014年2月〜4月に実施した、要介護者を介護する人の意識と実態に関する調査に おいて、介護者のおよそ8割がストレスを感じ、約3分の1の人が憎しみを感じることがあり、また要介護者の認知症が進むほど同様の傾向は強まる、という調査結果となっている。医療・介護・生活支援等の連携による「地域包括ケアシステム」の全国的な整備によって、認知症の人の尊厳ある生活を保障するとともに、早期診断の徹底、相談窓口の整備といった、介護者の負担を軽減する施策が必要である。

安心して子どもを産み、男女が協力しながら仕事と子育てを両立し、それぞれ能力を発揮できる環境を整備するために、子ども・子育てを社会全体で支える総合的な支援体制が求められてきた。しかし、都市部を中心とした待機児童(全国の待機児童は2014 年4 月時点で2 万1,371 人)、保育士の処遇悪化による人材不足、地域における不十分な子ども・子育て支援体制など、子ども・子育て支援の仕組みは質・量ともに不足している。また、児童虐待事件も後を絶たず、虐待による死亡事件は毎年100 件前後発生する中で、児童虐待防止は社会全体で取り組むべき重大な課題である。

日本の「子どもの貧困率」はOECD 加盟国中下から4 番目で、過去最悪を更新している。中でも母子世帯においては、約66%が貧困となっていることに加え、生活保護など、親の貧困が次世代に引き継がれるなどの問題があり、貧困の連鎖を断ち切ることが急務である。民主党政権のもとで所得保障として児童手当が充実したものの、短絡的なバラマキ批判に止まったことは問題である。現物給付とともに、普遍的な現金給付の重要性についても、議論が必要である。

◇重点政策

1.高齢化が急速に進む中で、医療、介護、福祉サービスなどが日常生活圏で受けられ、住み慣れた地域で暮らすことができるよう「地域包括ケアシステム」について、責任箇所を明確にして確実に構築していくこと。また経済的理由や施設不足等により、無届け施設を利用していることも課題としてあることから実態の把握と改善を図ること。
(補強)

2.団塊の世代が75歳以上となる2025年度に向け、既に想定される介護従事者の不足に対応するため、次の取り組みを行うこと。
(1)国の新たな財政支援制度を活用し、介護人材の専門性向上および人材の育成を図ること。
(2)介護職をさらに魅力とやりがい、誇りを持って働くことができる職業とするため賃金・労働条件の向上や職場環境の改善に向け、取り組みを推進すること。
(将来を見据えた政策)

3.高齢者のひとり暮らしや認知症の人が増加しているなか、見守りネットワークとしての民間事業者との連携・協定は進んでいるが、地域での高齢者等の見守り活動(地域ボランティア)やコミュニティの整備は更に必要となる。特に各社会福祉協議会は、各市町村の地域包括支援センターと共同し、町内会、自治会、地元商店街に積極的に働きかけ、地域包括支援センター単位に、地域住民とともに、高齢者見守り体制を構築すること。
(将来を見据えた政策)

4.だれもが安心して子どもを生み、育てられるよう、子ども・子育てを社会全体で支える仕組みを構築するため、次の取り組みを行うこと。
(1) 子ども・子育てを社会全体で支える第一歩としての「子ども・子育て支援新制度」の着実な実施に向けた取り組みを推進すること。
(2) 保育の環境について、保護者が安心して預けることができる「安全」な保育環境の確保を図ること。
(3) 児童扶養手当などをはじめとした、ひとり親世帯の支援策を拡充し、保育所への優先入所、職業訓練等の自立支援策の強化を図ること。
(4) 子どもの人権を守り、児童虐待の予防の観点から、妊婦健診の周知、乳児健診など、母親を孤立させないよう、妊婦、出産、子育てへと切れ目のないサポートを図ること。
(将来を見据えた政策)

5.東日本大震災に伴い、神奈川県内に避難している被災者家族への支援は継続的に必要であり、時間とともに変化する現状を把握し被災者家族に必要な、住居・教育・医療等の支援を継続して行うこと。                      (補強)
 社会インフラ政策

◇背景と考え方


阪神淡路大震災や、東日本大震災とその影響で発生した津波に加え、各地で集中豪雨による大規模な土石流や火山噴火など、わが国はこれまでも「天災」により多くの命が奪われてきた。大震災では、これまでの想定をはるかに超えた壊滅的な被害、広範囲でのライフラインの停止や燃料供給の途絶など、社会基盤への甚大な被害により、行政の限界と自助・共助の重要性、減災の考え方など多岐にわたる課題が浮き彫りとなった。

身近な犯罪を抑止し、県民が安全で安心して暮らせる社会を実現するため、警察力の強化に加え、行政・県民・事業者が一体となって防犯意識をもち、日常生活のなかで防犯対策を進め、犯罪の起きにくい環境をつくることが大切である。
  また2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会などの社会情勢を踏まえ、犯罪の抑止と検挙に有用な防犯システムの整備が必要である。

人口減少に伴って、年齢構成や世帯構成が変化し、地域社会に影響を及ぼしている。今後わが国は、地域の特性を反映した、すべての生活者にとって暮らしやすい国土計画・都市計画・まちづくりを進めていかなければならない。国土交通省は、2014年7月、「コンパクト+ネットワーク」などの考え方や戦略を示した、「国土のグランドデザイン2050〜対流促進型国土の形成〜」を策定し、約10年単位で国土づくりのあり方を決める「国土形成計画」の見直しを行うこととなる。コンパクトシティづくりなど、低炭素型社会の実現を中心に据えた、高齢者、障がい者に配慮し、さらに、生活者にとって暮らしやすい社会資本を整備し、働く場を確保し、持続可能なまちづくりを推進する必要がある。

◇重点政策

1.防災・減災機能を強化し、人命を最優先した自然災害に強いまちづくりのため、がけ地、地震や津波、集中豪雨等の対策を確実に推進させること。また昨年10月に実施された三県合同防災訓練での課題も踏まえ、火山活動の活発化や降灰等への対応において、発災後の避難誘導、県民自身による事前準備が必要とされることを含め、情報発信や広域防災情報の相互ネットワーク強化を図ること。
(山静神会議での統一テーマ)

2.国内外からの観光客が安心して滞在し、県民・市民が安心して暮らせるまちづくりのため、商店街や地域団体の防犯対策として、防犯カメラや街路灯の設置、防犯教育やパトロール等の活動に対し、必要な費用の補助や公共施設の利用について積極的に推進すること。
(新規)

3.近年の犯罪の多様化に対応するため、県民・市民の安心した暮らしが守れるよう、警察の機能強化と人材の育成に努力すると同時に必要とされる予算確保に取り組むこと。あわせて、相談しやすく入りやすい警察署や交番となるよう、警察窓口の環境改善に取り組むこと。
(新規)

4.社会的インフラの長寿命化対策とあわせて、2020年東京オリンピックの開催を契機とした、環境負荷の少ない道路、鉄道などの交通都市基盤整備を地域の活性化につなげること。あわせて、現在計画・進行しているインフラ対策を、地域への理解活動と合わせて、積極的に推進すること。
(将来を見据えた政策)

5.交通のシビル・ミニマム(生活基盤最低保障基準)維持の観点から、子どもの通学や高齢者の通院など、県民・市民生活に必要不可欠な地域公共交通(コミュニティバス等)に対して助成を行い路線の維持確保を図ること。
 (新規)
 環境・エネルギー政策

◇背景と考え方

地球の温暖化は、地球全体の環境に深刻な影響を及ぼすため、温暖化の防止・抑制は、人類共通の課題である。日本の排出量は全世界の4%未満であるため、途上国への技術支援など、より大きな削減が可能な施策の効果的な実施が重要である。また温室効果ガスの削減に向け国民に十分な啓発を行い、産業・企業、個人・消費者の「削減のモチベーション」を高め、「環境保護」と「経済発展」を両立させる必要がある。

再生可能エネルギーの固定価格買取り制度(FIT)の導入により、太陽光は急増したものの風力や中小水力、地熱は低迷しており、制度導入に伴う国民全体の負担やその効果について検証が必要である。その上で、FIT制度の問題点とともに、今後の効率的な再生可能エネルギーのあり方などを総合的に精査・検討し、抜本的な見直しを行う必要がある。

わが国の食料自給率(熱量ベース)は、近年は40%前後で推移しており、先進諸国の中では最低水準となっている。食料安全保障の観点から、食糧自給力の向上をはかっていくことが不可欠であり、政府は2020 年度に50%まで引き上げる目標を設定している。
食品に関する事件・事故は減少傾向にあるものの、食肉をはじめとする食中毒事件、偽装表示などの食品関連産業の不祥事、食品への異物混入など、食の安全・安心に関する課題は少なくない。安心してくらすことができる社会を構築するうえで、食の安定供給および安全・安心の確保は最も重要な前提のひとつであり、具体的施策の着実な実行をはかる必要がある。

安全・良質な飲料水の供給、水環境の保全を目的に、水源から各戸に至る総合的な水質確保対策を推進する必要がある。特に水質基準については、生態系保全を考慮し、規制の強化が求められている。生活雑排水を主因とする河川・湖沼の水質低下を防止するため、地域の実情に応じ、下水道・浄化槽など、生活排水処理施設の整備を推進し、節水型社会をめざした取り組みが求められている。

◇重点政策

1.地球温暖化対策と環境問題の改善に有効とされているクリーンエネルギー分野(自然エネルギー、水素、メタン等)の産業が、持続的に成長し、新規開発を行うため、企業と大学や研究機関等の連携、財政補助を含めた事業支援について推進を図ること。
(将来を見据えた政策)

2.太陽光をはじめとする再生可能エネルギー等の更なる普及拡大のため、設備設置に対する支援を継続すること。また安定した分散型エネルギーシステム導入拡大のため、特に行政関連施設において、エネルギー源の多様性に考慮した設備の導入と併せて、地域防災拠点に対しては災害時の対策からも蓄電池の導入促進を図ること。
(補強)

3.農水産業の発展と、農水産品の地産地消と食の安全・安心への取り組みは、すべての県民が求めることであり、行政としても、「ブランドキャンペーン」「学校給食や医療・介護分野との連携」「地域の農業資源を活用したバイオマス等による再生可能エネルギーの創出」「産業等のロボット化やICTの導入」など各種政策を推進すること。
(新規)

4.水源環境の保全・再生をめざし、水源地域の活性化のため、水源地域と都市地域の交流を促進し、水源の森林づくり、林業の活性化、県内ダム集水域における生活水処理について県民が参加のもと施策を進めること。
  また森林は山梨・静岡の各県境を跨いでいることから、行政単位、生活者単位での情報交換や協議を進めること。
(山静神会議での統一テーマ)
 
教育・人権・平和政策 

◇背景と考え方

「子ども・子育て関連3法」の主な内容は、認定こども園・幼稚園・保育所を通じた共通の給付(施設型給付)および小規模保育等への給付(地域型保育給付)が創設されるとともに、放課後児童クラブや妊婦健診等が地域子ども・子育て支援事業として法定化された。また「『地域子ども・子育て支援事業』における放課後児童クラブの実施基準」に係る条例が制定されるなど、2015 年4 月1 日からは、子ども・子育て支援新制度が本格実施され実施の状況や課題の把握が必要である。

憲法第13 条は、「すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由および幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする」と規定されている。よって国は人権の尊重を国政上の最重要課題として扱うことが要求されている。一方で、人権侵害の救済を目的とする公的「人権救済機関」の設置については2010 年に中間報告が出されたものの、いまだ検討段階である。そのため、公権力による人権侵害、私人間における人権侵害のいずれに対しても、十分かつ迅速な解決と救済は保障されていない現状である。

安全保障法制は、憲法及び国の基本政策に関わる重要課題であり、多くの国民がその内容と意味を理解した上で、合意形成をはかりながら進めるべきものである。国会では、日本を取り巻く情勢とそのもとでの安全保障の全体像について基本的な認識をきちんと説明し、法改正の必要性について徹底的な議論を十分な時間をかけて行うとともに、政府は国民の疑問に答えていく必要がある。
連合本部では、国会における骨太な論議を通じ、今後政府が提出する安全保障関連法案の課題が国民目線で明確になるよう働きかけていくとともに、組織内での議論を深め、国民的議論を喚起するよう取り組むとしている。

◇重点政策

1.「放課後児童クラブ」について、県下全域で小学校6年生までの子どもが受け入れられるよう対応を図るとともに、施設の確保や指導員の増員等、拡充を図ること。また、生活困窮世帯の子ども支援として、家庭学習の補完と社会対応性を育むための居場所づくり等、実践的教育の拡充を図ること。
 (補強)

2.社会的共通資本である教育については、家庭の経済状況の格差が教育の格差を生まないよう、教育費に関する公的支援を拡充し、あらゆる子どもの学ぶ機会を保障することが重要である。高等学校に通う生徒に対する高等学校等就学支援金制度については、手続きの簡略化と、将来的には無償化をめざし、また給付型奨学金の拡充を国に働きかけること。
(将来を見据えた政策)

3.すべての人が年齢や性別、障がいの有無や国籍にとらわれることなく、人権が保障される社会をめざすため、各自治体で制定や改定され始めている「人権に関する指針」について、次の視点から各施策の取り組みを推進すること。
 (1)県民・市民や企業に対し、人権が尊重される社会をめざした効果的な啓発活動を推進すること。
 (2)学校教育や社会教育の中で、人権尊重の理念や人権尊重の意識が根づくことをめざした人権教育を推進すること。
 (3)神奈川を訪れた外国人が暮らしやすく、また神奈川で働き学ぶ外国籍県民が生活しやすい多文化共生社会を実現するための取り組みを推進すること。
 (4)県民の人権意識の更なる高揚を図るため「人権基本条例」制定にむけて努力すること。
(補強)

4.性犯罪、性暴力、DV被害にあった被害者の立場に立った支援を強化するため、開設された「かながわ性犯罪・性暴力ホットライン」と、医療機関や弁護士会等のワンストップでの連携や被害者救済に向けた支援体制を費用面も含めて総合的に構築していくこと。
(補強)

5.米軍関連施設に対する課題、基地管理権・日米地位協定・厚木基地騒音対策、夜間離着陸訓練の禁止、また米軍原子力艦船を視野に入れた原子力災害対策については、国の責任において取り組むことであり、引き続き地方自治体の意向も踏まえ、対応を強化するよう申し入れること。また、米軍関連施設の地域防災計画について、県のリーダーシップにより検討を進めること。
(補強)
 
行財政政策 

◇背景と考え方

今後30 年以内に大きな地震が発生する確率が高いと予想されていることや、いわゆる「スーパー台風」の襲来の増加、局地的な風水害の著しい増加・大規模化、さらに、一部の火山活動の活発化などを受け、災害を止めることは不可能であるものの、今後の災害による人的・物的被害の軽減するための「減災」の取り組みを強化することが不可欠である。

厳しい財政状況を背景に、公共サービスの効率化、コストダウンの要請が高まり、国や地方自治体から民間事業への公共工事や委託事業等における低価格・低単価の契約・発注が増大している。また安値受注を可能にしている背景の一つに元請けが下請け、孫請け、労働者等に負担を強いている重層的な構造がある。質の高い公共サービスを提供することで地域の福祉向上をはかり、地域全体を活性化していくためにも、人件費が公契約に入札する企業間で競争の材料にされていることを一掃し、公契約に労働基準条項を確実に盛り込ませることが必要である。

公共サービス分野においても非正規労働は拡大している。公務職場における臨時・非常勤職員の増加、厳しい財政状況によるコスト優先の入札と受注価格の低下によって、官民を問わず低所得層・非正規労働者の増加を引き起こしている。公共サービスの効率化は求められるが、そこで働く労働者の労働条件が犠牲にされることは許されない。
地域を支える公共サービスに従事する労働者が公正な労働条件のもとで働くためには、地方自治体の臨時・非常勤職員に関する位置づけの整理や公契約に関する条例、基本法制定に向けた取り組みが重要である。

地域産業の振興をはかり、安定的な地域雇用を創出するためには、国内の生産や研究機関、金融も含めた周辺サービス等、事業活動を一体的に支援する環境の整備が求められる。また、地域活性化の推進にあたっては、持続可能な地域経済・地域社会の形成のため、地域の特性を熟知した地元住民、地元産業が主体となったまちづくりをめざすことが必要である。そのためにも、従来の「産・官・学」の連携に加え、地域金融機関や地域の労働組合が参加する「産・官・学・金・労」が一体となって取り組むネットワークの形成が求められる。
2015年度より、地方自治体は、地方版「まち・ひと・しごと創生総合戦略」を策定し、それを実行していくこととなる。その際には、各省庁が所管する既存事業との重複や縦割り行政の弊害を排除するとともに、地域の持てる知的資源、人的資源を集中投下することが必要である。連合は、「産・官・学・金・労」の枠組みの中で、社会対話にもとづいた地方分権改革、地域活性化の実現を求めていく。

◇重点政策

1.今後、発生が予想される自然災害に対応できる業務継続計画(BCP)の改定とともに、まだ策定していない中小企業に対する策定支援(雇用確保に向けた施策、地域単位での策定、避難所の提供などに対する支援含む)について、技術支援を行うこと。
  また企業の防災対策や地域貢献の強弱を入札における加点要素に加えるなどBCP策定のインセンティブを導入すること。
(補強)

2.地方自治体における公契約条例を制定し、公契約に関わって働く者の適正な労働条件確保および質の高い公共サービスの提供など、公契約の適正化を図ること。また他の自治体における取組状況の評価を含めた、関係者・団体による「検討協議会」などの設置プロセスを構築すること。(神奈川県・川崎市・相模原市は除く)
 (継続)

3.各自治体の基盤を支えている臨時・非常勤職員の処遇改善、雇用安定を図るとともに、継続雇用や一時金等の手当が支給可能となるよう地方自治法の改正を国に働きかけること。                                (継続)

4.マイナンバー制度の導入に対し、各自治体の体制整備や、人材の養成、個人情報保護の対策整備を行うこと。また県民・市民・関係企業への理解促進に向けた取り組みを進めること。
(新規)

5.政府が進める「まち・ひと・しごと創生(地方創生)」への対応に関連し、県下各自治体での地方版総合戦略の策定等に際しては、議論の場に私たち労働者代表を含めること。あわせて、各地域を構成する多種多様な立場の人たちが参画し、県民の将来を共に考えられるプロセスを構築すること。
(将来を見据えた政策)
 
 各課題へのリンク
2016年度に向けた「政策・制度要求と提言」の取り組み
経済・産業政策
雇用・労働政策
福祉・社会保障政策
社会インフラ政策
環境・エネルギー政策
教育・平和・人権政策
行財政政策
◇重点政策◇
 
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